プレインベアはオリジナル球面を採用!
エイテックの基軸商品「プレインベア」は従来型のボールトランスファの内部構造とは一線を画す新機構のオリジナル球面を採用しています。※プレス成型品の一部を除く。
従来型の球面は、メインボール直下の少数のサポートボールでワークの全荷重を受ける構造ですが、「プレインベア」はオリジナル球面を採用し、ワークの荷重を多数のサポートボールにて円周面で分散し受けることが可能です。
「プレインベア」はその構造的メリットにより、高耐荷重、耐久性向上、ゴミ排出タイプ、上下使用兼用及び仕様規格の統一によるコストダウンを実現しています。
業界唯一!プレインベアは360°方向の使用可能
オリジナル球面の特徴として、「プレインベア」を下向きに使用しても、上向き使用時と同じサポートボール数にてワークの荷重を負荷します。そのため「プレインベア」は360°方向の区別なく使用可能とした業界唯一のボールトランスファです。※一部下向き専用品があります。
従来型(エイテック旧型)一般的なボールトランスファの構造
プレインベア(オリジナル球面)
多数のサポートボールがメインボールと接触しているため、大きな耐久性とスムーズな回転を得ることができます。
オリジナル球面は、円周上に配置されたサポートボール受け面で荷重を受ける構造のため、荷重を受けるサポートボールの数が多くなり(従来型の約6倍)、その多くの接触するサポートボールで負荷を分散することができます。
ゴミ詰りによる走行不良を大幅に軽減!ゴミ排出タイプ(PAT.)
従来のボールトランスファは、内部に入り込んだゴミ等により回転不良を起こしやすいのが欠点でした。
「プレインベア」はメインボール直下にあるサポートボールでは荷重を受けない特徴的な構造により、ゴミの溜まりやすい本体最下点に多数のゴミ排出穴をあけることができ、内部に入り込んだゴミや水などを走行時に排出します。(下向き仕様はゴミ排出スリットから排出されます)
プレインベア(PV20B)にかかる荷重と高さ(h)の変位(たわみ量)の関係※愛知県産業技術研究所による測定
プレインベア(PV20B)にかかる荷重と球面によるメインボール・サポートボールの接触圧力(計算値による)
荷重 | 20 kgf | 80 kgf | 100 kgf |
---|---|---|---|
従来の球面 | 4,460 MPa | 7,080 MPa | 7,630 MPa |
オリジナル球面 | 2,540 MPa | 4,040 MPa | 4,350 MPa |
荷重表記について
動定格荷重/静定格荷重
プレインベア切削品(樹脂製は除く)での荷重表記となります。
動定格荷重とは、連続走行が可能となる積載荷重です。一般的なワークの搬送などでご使用される場合は、“動定格荷重”表記が目安となります。
静定格荷重とは、プレインベアと接点を持つワークを動かす際に、その始動抵抗係数が3/100以下となることが可能な積載荷重です。プレインベアをワークの位置決めなどにご使用される場合は、“静定格荷重”表記が目安となります。
推奨使用荷重
プレインベア樹脂タイプ、プレス成型品での荷重表記となります。
推奨使用荷重とは、球面形状や材質などの違いにより左記表記(動定格荷重、静定格荷重)にあてはまらない製品で、ワークを動かす際に、その始動抵抗係数が3/100以下となることが可能な積載荷重です。ワークの位置決め、搬送に関係なく“推奨使用荷重”表記が目安となります。
プレインベア選定基準
プレインベアの高さには公差があり、取付テーブル面の状態、搬送物の重量によっても、プレインベア全てに均等に荷重が掛からない場合がございます。この場合は製品の寿命、ワーク搬送時の摩擦抵抗に悪影響を及ぼす可能性があるため、プレインベアの型式や使用個数の選定は余裕を持って行ってください。
選定の目安は下記の通りです。
切削品※1
《ワーク重量 × 係数1.5 ≦ プレインベア動定格(静定格)荷重 × ワーク底面に当たるプレインベア個数》
プレス成型品※2
《ワーク重量 × 係数2.0 ≦ プレインベア推奨使用荷重 × ワーク底面に当たるプレインベア個数》
スプリングクッションタイプ※3
《ワーク重量 × 係数1.2 ≦ プレインベアセット荷重 × ワーク底面に当たるプレインベア個数》
- ※1目安としてワークの質量の1/10以上の能力のプレインベアを選定してください。
- ※2プレス成型品とプレス成型品を使用したプレインベアユニット・テーブルは、搬送物の質量に制限がございますので、ご注意ください。
- ※3プレインベア取付高さのバラツキなどがある場合でも、内蔵されたクッション機能により、均一に荷重を受けることができます。
◎ワーク重量を考慮し、プレインベアを取り付ける面の板厚を決定してください。板厚が不足している場合、フレームの上にあるプレインベアだけで荷重を受けてしまい、フレームのない部分が板のたわみで荷重を受けきれない場合があります。
選 定 例
- ワーク重量800kg 切削品PV120B選定時 「800kg × 1.5 ≦ 120kgf × 10個」
- ワーク重量500kg プレス成型品PV30選定時 「500kg × 2 ≦ 30kgf × 34個」
- ワーク重量800kg スプリングクッションタイプPV120BC選定時 「800kg × 1.2 ≦ 120kgf × 8個」
※搬送物の形状により重心位置に偏りがある場合はご注意ください。